このページでは、売上げの伸ばし方について、定石と言われる考えや手法をご紹介します。あくまで一般論であり、具体策は企業や事業主により千差万別となります。ご連絡をいただければ当事務所においてヒアリング等のうえ、改めてご提案します。

Ⅰ.全体戦略

 まず最初に考えるのは、大枠となる戦略です。基本的には、下記の「成長マトリックス」を用いて今後の方向性を考えます。


 大きく分けると、「既存の製品やサービス、既存の市場」で戦うか、それとも「新しい製品やサービス、または新しい市場」で戦うかを選ぶことになります(表の右下の多角化戦略は難易度が高いため、避けることが多いです)。いずれの戦略を取るかは、貴社や業界の状況に合わせて選択します。
 ただし、こうした戦略には成長マトリックス以外にも様々な種類があり、とても奥深いものです。業界業種や企業規模により使えるものとそうでないものがありますので、自社に適したものを活用すると効果的です。

Ⅱ.営業・販売戦略

 全体戦略が決まれば、個別の製品やサービスをどう販売するかになります。販売戦略は、既存のものであれ新規のものであれ、大きく4つの観点から戦略を練ります。具体的には次の通りです。

・製品、サービス
・価格
・販路
・プロモーション(広告、宣伝)

 製品については、既存のものでなければ新製品やアフターケア等の新しい価値が提供できないか考えます。価格は値段の高低の他、サブスクリプション型にしたり、製品本体ではなく保守等のサービスで利益を得たりするといった方法を取ることもできます。
 販路は販売先の開拓もあれば、ネット経由での販売等が考えられます。B to Bであれば各種展示会やマッチングサービスの活用も有効です。プロモーションはネット広告を展開したり、マスメディアを活用したりといったことが挙げられます。B to CであればSNSの投稿が有効でしょう。

 戦略を策定する際、次のことも考慮するとよいでしょう。

売上げ高 = (新規顧客の数+既存顧客の数)× 顧客一人あたり単価 × 顧客一人あたり数量

 これは売上げをもたらしてくれるものを分解したものです。顧客の数を増やすのか、単価を増やすのか、といったことに照準を当てるとアイデアが出しやすくなります。

Ⅲ.コストカット

 売上げを伸ばす最終的な目的は、利益の拡大ですよって、コストの削減も大事な施策となります。短期的には売上げにつながらない間接経費の削減、中長期的には不採算事業・製品からの撤退が挙げられます。
 コストカットの際、「ECRS」の考え方を用いるとよいでしょう。

・E … 排除(Eliminate)
・C … まとめる(Combine)
・R … 整理する(Rearrange)
・S … 単純にするSimplify

 簡単にまとめると、まず不要なものをなくし、ひとまとめにできるものはひとまとめにし、工程や業務フロー等を効率的になるよう見直し、それでも残るものについては簡素にできないかを考えるということです。

Ⅳ.まとめ

 売上げ拡大にはさまざまな手法があります。このページでの述べたように考えることで、戦略を体系的に考えることができます。また、売上げを伸ばすことも大切ですが、コストカットも同じくらい大切です。コストを削減すると、その分だけ販売価格を下げて競争力を高めることができますし、価格を維持すれば利益が増加することになります。
 当事務所では、上に挙げた以外にも様々なノウハウで貴社の売上げ拡大やコスト削減策を考えることができます。売上げやコスにお悩み、あるいは悩まれていなくても、もっと利益を伸ばしたい場合は、是非ご連絡ください。中小企業診断士が貴社の事業拡大に力添え致します。